ローライキンの使い方|ローライフレックスで35mmフィルムが使える!



ローライフレックスは中判カメラとして知られ、通常は120フィルムでの撮影が主流ですが、近年では手に入りずらくなっています。

ですが「ローライキン」というローライフレックス専用のアクセサリーを使用することで「35㎜フィルム」での撮影が可能となります。

この記事では、ローライキンの正確な装着方法から撮影方法、そしてフィルムの取り扱いに至るまでの詳細な手順を解説しています。

ローライキンの使い方を学び、現在でも流通している35㎜フィルムを使うことで、ローライフレックスでの撮影の幅を最大限に引き出しましょう。

記事のポイント
  1. ローライフレックス用アクセサリー、ローライキンとは
  2. 35㎜フィルムをローライフレックスで使用する際のメリット
  3. フィルムの装填から撮影までの正確な手順
  4. フィルムの取り出し方や注意点

ローライキン|ローライフレックスで35mmフィルムが使える

ここでは、ローライキンと言うアクセサリーの「装着方法と撮影方法」を詳しく解説したいと思います。

ローライフレックスは中判カメラなので、通常は120フィルムでしか撮影することができないのですが、ローライキンを装着すると35㎜フィルムでの撮影が可能となります。

120フィルムの事を日本では「ブローニーフィルム」と呼んでいるが、これは日本国内でしか通じない言葉
  • 35㎜フィルムを使う利点
  • 各部品の名称

35㎜フィルムを使う利点

  • 価格が安く入手しやすい
  • 撮影できる枚数が多い
  • 現像代が安い
  • 現像が速い

120フィルムの撮影枚数は基本「12枚」ですが、35㎜フィルムを使用することにより24枚・36枚と沢山撮影することができます。また、現像代も安く何より早いです。

例えば量販店などで現像に出すと35㎜フィルムならば1時間ぐらいで出来上がりますが、120フィルムは量販店などでは現像することができないので、本社送りとなります。だいたい1週間以内には出来上がると思います。

改造しない限り、撮影した写真は正方形ではなく長方形なります

各部品の名称

各部名称
  1. オートマットストッパー
  2. フィルムゲートアダプター
  3. 巻き上げスプール
  4. アクションファインダー用マスク
  5. ピントファインダー用マスク
  6. フィルム巻き戻しアダプター
  7. フィルムカウンターノブ

ローライキンの装着方法

ここからローライキンの装着方法について詳しく解説していきます。

なお、ここでは「ローライフレックス2.8EローライコードⅤb」の2台を用いて解説しています。

使用するローライキンは「2」での組み合わせになります。

ローライキンには1・2があり、それぞれ装着できる機種が決まっています
  • ピントファインダーマスクを取り付ける
  • アクションファインダー用マスクを取り付ける
  • カウンターノブを取り付ける
  • フィルム巻き戻し用アダプターを取り付ける
  • オートマットストッパーを取り付ける
  • 巻き上げスプールを取り付ける
  • フィルムゲートアダプターを取り付ける
  • フィルム圧板の設定を変更する

ピントファインダーマスクを取り付ける

 

スクリーンの上にピントファンダー用マスクを置きます。

ローライコードⅤbなど、ファインダーフードが取り外せるタイプだと簡単です。

アクションファインダー用マスクを取り付ける

 

フォーカシングフード上部に、アクションファインダー用マスクを取り付けます。

※利用しない場合は取り付けなくてもOK。

カウンターノブを取り付ける

 

フィルムを巻き上げるスプールのノブを外して、カウンターノブを取り付けます。

写真左が取り付け前のノブで、右が交換後のローライキン用ノブ。

フィルム巻き戻し用アダプターを取り付ける

 

フィルム巻き戻し用アダプターをフィルム室の回転軸に取り付けます。

ネジ式なので、ノブ側を回しながらやると付けやすいです。

オートマットストッパーを取り付ける

フィルム巻き戻し用アダプターの反対側にオートマットストッパーを取り付けます。

ストッパーの先端がロールバーの中(奥側)に納まるようにします。はめ込み式なので「カチッ」っと音が鳴るまで押し込みます。

巻き上げスプールを取り付ける

 

ローライキン用の巻き上げスプールを、フィルム室の巻取り側に取り付けます。

最初に右側を合わせてから、左側を取り付けます。

フィルムゲートアダプターを取り付ける

 

ノブが巻き上げスプール側(本体上部)になるように、フィルムゲートアダプターを取り付けます。

最初に下部側をハメ込んでから上部を押し込みます。

フィルム圧板の設定を変更する

 

フィルム圧板をスライドさせて、120フィルム用の「6×6」から、35mmフィルム用の「24×36」が表示されるように変更します。

以上でローライキンの本体への装着は完了になります。

ローライキンを使った撮影方法からフィルムの取り出し方

ここまでで、ローライフレックスにローライキンを装着した状態になりました。

ここからは、フィルムの装填から撮影、最後にフィルムの取り出し方までを解説していきます。

  • 35mmフィルムのセット方法
  • フィルムの巻き上げ方
  • 撮影方法
  • フィルムの取り出し方

35mmフィルムのセット方法

巻き上げノブを引きながら左側を合わせてから、右側をセットします。

必ずフィルムの先端を「ロールバーの下」へ通して下さい。

フィルムの巻き上げ方

 

フィルムの先端を巻き上げスプールに挟みます。

巻き上げクランクレバー、または巻き上げダイヤルを回して”たるみ”が出ないように巻き上げます。

撮影方法

ここが一番重要なのですが、シャッターを切ったらフィルムカウンターを進めてからフィルムを巻き上げます。

この順番を間違うと、、壊れます!

重要!
  1. シャッターを切る
  2. フィルムカウンターを進める
  3. フィルムを巻き上げる
 

フィルムカウンターの進め方は、ノブを押すと1つ数字が進むようになっています。

フィルムの巻き上げ方は、120フィルムと同じです。

フィルムの取り出し方

最後に、全ての撮影が終わった後のフィルムの取り出し方を解説します。

➀フィルムを巻き戻す

巻き戻し方は、フィルムカウンターボタンを「押しながら」フィルム巻き戻しノブを回します。

②フィルムを取り出す

フィルム巻き戻しアダプターを引いて、フィルムを取り出します。

まとめ:ローライキンの使い方

以上がローライキンの装着から、実際の撮影までの工程になります。

ちょっと大変そうな作業に見えますが、やってみると簡単にできますし、一度やると覚えられると思います。

撮影方法③の「順番」だけは必ず間違えないように!ここがポイントです!

ローライキンを取り外したい場合は、以上の工程を逆に行っていけばOKです。

■記事のポイントをまとめます。

  • ローライキンはローライフレックス中判カメラに装着するアクセサリーである
  • 装着することで35mmフィルムでの撮影が可能となる
  • 35mmフィルムは価格が安く、撮影できる枚数が多い
  • フィルムの装填から撮影までの手順が詳しく解説されている
  • シャッターを切った後、フィルムカウンターを進めてからフィルムを巻き上げる
  • フィルムの取り出し方も解説されている
  • ローライキンの取り外し方法も記載されている
  • 各部品の名称や機能についての説明がある
  • ローライキンの装着方法には複数のステップがある
  • ピントファインダーやアクションファインダー用のマスクの取り付け方法が解説されている
  • シャッターを切る順番を間違えるとカメラが壊れる可能性がある