初代ローライコード|金ぴかコード、アールデコの愛称で人気

ローライフレックスの廉価版として誕生したローライコードは、シンプルな操作性とコストダウンの取り組みにより多くの人々に受け入れられました。

特に、初代ローライコードⅠ型の金属パネルに施された装飾は「アールデコ調」と称され、日本では「金ぴかコード」として、海外では「アールデコ」としての愛称で広く知られています。

この記事では、ローライコードⅠの魅力と特徴について詳しく解説しています。

記事のポイント
  1. ローライコードⅠ型の登場背景とその時代の状況
  2. ローライフレックスとの関係やその廉価版としての位置付け
  3. 「アールデコ調」と称される金属パネルの装飾の特徴と流行
  4. ローライコードの操作性や特有の機能についての詳細

初代ローライコード|愛称は金ぴかコード、アールデコ

ローライフレックスの廉価版・普及版として登場した「ローライコード」。

ここでは、1933年(昭和8年)に登場した初代コードであるⅠ型について詳しく解説します。

ローライフレックス・スタンダードが発売された翌年に登場したローライコードは、レンズを「カールツァイス・テッサー」から「カールツァイス・トリオター」に変更し、操作性をシンプルにするなどしてコストダウンが図られています。

ボディには革張りがされておらず、「ネッケルメッキ」と「黒エナメル」で模様付けされた金属パネルとなっています。

このような「装飾」のことを「アールデコ調」と言って、当時アメリカなので流行していた
  • 特徴的な外観で人気
  • 赤窓方式
  • シャッターチャージレバー
  • ローライコードⅠ|スペック

特徴的な外観で人気

このローライコードⅠ型は日本では「金ぴかコード」、海外では「アールデコ」の愛称で呼ばれており特徴的な外観が人気となりました。

また、外装がこのような仕様になっているのはローライの二眼レフカメラの中でもコードのⅠ型のみです。

更にⅠ型には1933年発売のタイプ1と、その翌年1934年(昭和9年)に発売されたタイプ2があります。

”金ぴか”仕様となっているのはタイプ1の方のみで、タイプ2では外装が金属パネルから「革張り」へと変更になっています。

(※スペックはレンズの開放値がf4.5からf3.8になったこと以外はほぼ同じ)

Ⅰ型のタイプ2とは1936年に登場した「Ⅰa」の事ではなく、それとはまた別です

赤窓方式

フィルムの巻き上げは、フィルムの番号➀を赤窓に表示させる「赤窓式」です。

※赤窓は本体底面(裏蓋)にあります。

使用するフィルムは「120フィルム」です。

シャッターチャージレバー

ローライコードの特徴として「シャッターチャージレバー」があります。

これは「シャッター羽根を開閉するために動力チャージ」を行うものです。

レンズ下部に付いており、撮影時には手動でセットします。

これはローライフレックスシリーズには無い、コードのみの機構です。

ローライコードⅠ|スペック

スペック

・名称:Rolleicord Ⅰ
・製造期間:1933-1936
・撮影レンズ:カール・ツァイス トリオター75㎜ f4.5/f3.8
・ビューレンズ:ハイドスコープアナスティグマット75㎜ f4
・シャッター:コンパーC00 B・T・1~1/300秒
・サイズ:85×90×135
・重量:Type1:850g/Type2:818ℊ
・シリアルナンバー:1460000-1760000

まとめ:金ぴかコード、アールデコの愛称を持つローライコードⅠ

記事のポイントをまとめます。

  • 初代ローライコードは1933年に登場したⅠ型
  • ローライフレックスの廉価版・普及版としてローライコードが登場
  • レンズは「カールツァイス・テッサー」から「カールツァイス・トリオター」に変更
  • 操作性をシンプルにしコストダウンが図られている
  • ボディには革張りがなく、金属パネルで模様付け
  • この装飾は「アールデコ調」と言われ、当時のアメリカで流行
  • 日本では「金ぴかコード」として知られる
  • Ⅰ型には1933年のタイプ1と1934年のタイプ2が存在
  • フィルムの巻き上げは「赤窓式」を採用
  • 使用するフィルムは「120 フィルム」
  • シャッターチャージレバーが特徴で、手動でセットする必要がある