「ローライフレックス・オートマット」は、1937年に登場した二眼レフカメラで、ローライの二眼レフの中でも特に注目されているモデルです。
この記事では、その魅力や特徴、そしてローライフレックス・オートマットがどのようにしてローライ二眼レフカメラの完成形と称されるに至ったのかを詳しく解説しています。
カメラ愛好者や写真撮影を趣味とする方々にとって、ローライフレックス・オートマットの深い魅力を再発見する機会となれば幸いです。
- ローライフレックス・オートマットの登場年とその背景
- オートマットがローライの二眼レフカメラの中でどのような位置づけにあるか
- オートマットの主要な機能や技術的な特徴
- ローライフレックス・オートマットの異なるモデルやタイプの存在とその特徴
ローライフレックス・オートマット|ローライ二眼レフカメラの完成形
ここでは1937年(昭和12年)に登場したローライフレックス・オートマットについて詳しく解説します。
前モデルの「スタンダード」登場から5年後に発売されたオートマットは「デザイン・機能」など、大幅にモデルチェンジされました。
オートマットがローライの二眼レフカメラの基本的な面での完成形と言えるモデルです。
- オートマットとは?
- ローライフレックスの基本デザインを確立
- オートマットは全4タイプが存在
- ローライフレックス・オートマット|スペック
オートマットとは?
前モデル「スタンダード」のフィルムの巻き上げ機構は、赤窓を見ながら➀コマ目を手動でセットして、以降は自動で巻き上げるというものでした。
これがオートマットでは➀コマ目も自動で巻き上げることが出来るようになりました。
フィルムの巻き上げに関しては全自動となったわけです。(※これにより赤窓は必要なくなる)
この機構は当時では凄い技術で、世界中のカメラメーカーを驚愕させたそうです。
また、巻き上げが楽になっただけではなく、オートマットにより二重露光による失敗が防げるようになりました。
ローライフレックスの基本デザインを確立
シャッターと絞りの「ダイヤル」が、ビューレンズと撮影レンズの間の両側に配置されたのがオートマットからで、以降のローライフレックスの機種に殆ど採用されています。
ネームプレートの書体は「ROLLEIFLEX」と大文字となりました。
また、誤って裏蓋を開けてしまうのを防止するため「二重ロック」を採用したのもオートマットからです。
他にも、シャッターボタンが「レバー式」から「ボタン式」となったり、アイレベルファインダーを設置したりなどなど。
オートマットは全4タイプが存在
オートマットには全部で「4タイプ」あります。それぞれの特徴と見分け方を解説します。
タイプ1
- シャッターボタンにカバーが付いて”いない”
- ビューレンズにバヨネットが付いて”いない”
タイプ2
- シャッターボタンにカバーが付いて”いる”
- ビューレンズにバヨネットが付いて”いない”
タイプ3
- ビューレンズにバヨネットが付いて”いる”
- ビューレンズにHeidscop(ハイドスコープ)の文字がない
タイプ4
- クセナーレンズモデルもある
- COMPURとFranke&Heidecheのロゴが入れ替わっている
ローライフレックス・オートマット|スペック
・名称:Rolleiflex Auto Mat
・製造期間:1937-1949
・撮影レンズ:カール・ツァイス テッサー75㎜ f3.5/シュナイダークセナー75㎜ f3.5
・ビューレンズ:ハイドスコープアナスティグマット75㎜ f2.8
・シャッター:コンパーラピッドCR00 B・1~1/500秒
・サイズ:92×95×140
・重量:920g
・シリアルナンバー:568516-1099999
まとめ:ローライ二眼レフの完成形|ローライフレックス・オートマット
記事のポイントをまとめます。
- ローライフレックス・オートマットは1937年に登場
- 前モデル「スタンダード」から大幅にモデルチェンジ
- オートマットはローライの二眼レフカメラの完成形と言えるモデル
- フィルムの巻き上げは全自動となり、赤窓は不要
- 二重露光による失敗が防げるようになった
- シャッターと絞りのダイヤルがビューレンズと撮影レンズの間に配置
- ネームプレートの書体は「ROLLEIFLEX」と大文字
- 裏蓋を誤って開けるのを防止する二重ロックを採用
- シャッターボタンがレバー式からボタン式に変更
- オートマットには全部で4タイプ存在
- 製造期間は1937-1949年
- 撮影レンズにはカール・ツァイス テッサー75 ㎜ f3.5やシュナイダークセナー75 ㎜ f3.5が使用されている