「ローライフレックス2.8FX」は、日本の写真愛好家たちの熱い要望に応えて誕生した二眼レフカメラです。
この機種は、1987年に発売された2.8GXのクラシカルな外装を受け継ぎつつ、2001年にリニューアルされたモデル。
2.8FXは、日本のローライファンの声を反映して特別に設計された経緯があります。
外装のデザイン変更に留まらず、TTL機構を搭載するなどされていますが、基本スペックは2.8GXとほぼ同じとなっています。
2.8FXは、日本市場での強い存在感を示し、世界に先駆けて日本で先行販売されるという栄誉を得ています。
現在もなお、Rolleiflex 4.0FWと共に現行機種としての地位を保っており、高価ながらも、その価値を理解する者にとっては、そのコストを超える価値があると言えるでしょう。
- ローライフレックス2.8FXが日本のファンの要望に応えて誕生した経緯
- 2.8GXのデザインを継承しつつ、技術的な仕様がほぼ同じであること
- 日本市場での先行発売とその後の現行機種としての地位
- 新品では高額だが中古市場では比較的手頃な価格で入手が可能
ローライフレックス2.8FX|日本人が誕生させたモデル
2001年に登場したRolleiflex 2.8FXは、1987年発売の2.8GXをクラシカルな外装(初期型のデザインをイメージ)にリニューアル(マイナーチェンジ)した機種です。
2.8FXは2.8GXの後継機の位置づけとなっています。
外装の変更点以外の基本スペックはTTL機構を搭載した2.8GXとほぼ同じです。
希望小売価格は税別で950,000円。
税込だと100万円越えとかなり高価ですが、ネットで中古などを探せば50万円以下で入手可能です。
- 経営形態が二転三転
- 日本人の為に発売されたローライフレックス
- 2.8FX|テクニカルデータ
経営形態が二転三転
2.8GXの登場以降、ローライは経営形態が二転三転しており、日本での代理店も何度か変わったりしています。
1999年に韓国のサムソンから独立し、ローライ・フォトテヒニーク社が再建されて日本の代理店も駒村商会(当時)となっている。
丁度その頃に、国内のローライファンから駒村商会に寄せられた声から製品化が検討されて誕生したのが「Rolleiflex 2.8FX」です。
日本人の為に発売されたローライフレックス
日本のローライファンの声によって製品化されたこの機種は、日本人が誕生させた機種、又は日本のローライファンの為に誕生した機種であると言ってよいです。
実際2.8FXは2001年に世界中の何処よりも早く「日本で先行発売」されています。
なお、2019年現在でも「Rolleiflex 4.0FW」と共に現行機種として販売されています。
2.8FX|テクニカルデータ
- カメラの形式:TTL測光機能およびTTLオートフラッシュ機能装備の二眼レフカメラ
- 画面サイズ:6×6cm判
- 使用フィルム:12枚撮り 120ロールフィルム (6×6cm)
- フィルム感度設定範囲:ISO 25-6400
- 測光方式:2個のシリコンフォトセルによる中央部重点測光/5個のLEDによるファインダー内表示
- 測光範囲:EV3-18 (ISO100フィルム使用)
- 使用レンズ:Sアポゴン80mm F2.8 HFT (画角53°サイズIIIバヨネット、撮影範囲:∞-1m)
- シャッター:コパルシャッター (1~1/500秒およびB)、X-接点シンクロ/シャッタースピードと絞り値は露出計に連動
- 使用電池:酸化銀電池4SR-44(または4LR44)
- ビューファインダー:ハイドスマート80mm F2.8ファインダーレンズ/折畳み式ファインダーフードを標準装備/パララックス自動補正機構内蔵/45°プリズムファインダーとの交換可能/交換式フォーカシングスクリーンを用意/フレームファインダーで使用可能
- フラッシュシンクロ:1/500秒から1秒およびBまでシンクロ可能/X接点装備
- 自動フラッシュ:シリコンフォトセルによるフィルム面でのTTLフラッシュ測光による制御(別売のフラッシュアダプターSCA356[No.66271]が必要)
- フィルム送り:シャッターセット用巻上げクランクによる/一コマ目で自動停止/二重露光防止ロック付/フレームカウンターは1~12まで/フィルム交換時には0に自動リセット
- コネクター:ケーブルレリーズ用ソケット/1/4インチ三脚穴(小ネジ)
- 仕上げ:本革張り/ブラック
- 外形寸法:147×109×108mm
- 重量:約1,275g
- 付属品:Sアポゴン80mm F2.8 HFT、ネックストラップF型用付
まとめ:日本人が誕生させたローライフレックス2.8FX
記事のポイントをまとめます。
- ローライフレックス 2.8FXは2001年に登場した現行機種である
- 日本のローライファンの声から誕生した機種であり、日本で先行発売された
- 2.8GXの後継機として位置づけられている
- 外装はクラシカルなデザインで、ネームプレートや革の素材に特徴がある
- 基本スペックは2.8GXとほぼ同じで、TTL機構を搭載している
- 希望小売価格は税別で950,000円、税込で100万円を超えるが中古市場では50万円以下で入手可能
- 経営形態の変遷を経て、日本では駒村商会が代理店となっている(※当時)
- カメラの形式はTTL測光機能およびTTLオートフラッシュ機能を備えた二眼レフカメラ
- 使用フィルムは12枚撮り120ロールフィルムで、フィルム感度設定範囲はISO 25-6400
- 使用レンズはS アポゴン 80mm F2.8 HFTで、シャッターはコパルシャッターを採用
- ビューファインダーは折畳み式でパララックス自動補正機構を内蔵し、交換可能なフォーカシングスクリーンを用意
- 本体は本革張りで、重量は約1,275gとなっている