1929年、カメラ界に革命をもたらす初代「ローライフレックス」が誕生しました。
この記事では、その記念すべきローライフレックスの最初のモデルの誕生背景と、三眼ステレオカメラ「ローライドスコープ」をベースにしたその独特の使い方を深掘りします。
また、ローライフレックスの魅力と、それを生み出した背後のエピソードを通じて、カメラ愛好者や歴史に興味のある方々に、その魅力を再発見していただけることを目指します。
- 初代ローライフレックスの誕生背景とその時代の状況
- 三眼ステレオカメラ「ローライドスコープ」がローライフレックスの設計ベースであること
- 初代ローライフレックスの独特な使い方や操作性
- 初代ローライフレックスの特徴的なスペックやデザインの詳細
記念すべきモデル|初代ローライフレックス
三眼ステレオカメラ「ローライドスコープ」をベースにして1929年(昭和4年)に登場したローライフレックス・オリジナル。
記念すべきローライフレックスの最初のモデルです。
ローライフレックス誕生のヒントになったのがローライドスコープだったので、ファインダーカバーや各ダイヤルなどが流用されています。
ローライドスコープからレンズを一つ取り去って、縦にしてファインダーフードをその上に置いたのがローライフレックスです。
- 誕生のキッカケは”ある人物”の言葉だった
- フィルム巻き上げ方
- Rolleiflex Original|スペック
誕生のキッカケは”ある人物”の言葉だった
なお、ローライフレックスが誕生するキッカケとなったのは、”ある人物”が創業者の一人、ラインホルト・ハイデッケに「ローライドスコープからレンズを減らして、モノのレフレックスカメラを作ったら?」と言ったのが始まりとされています。
もともとの案を考えたのは創業者のラインホルト・ハイデッケでもパウル・フランケのどちらでもない”ある人物”だったのですね。
それが後に世界的二眼レフカメラブームを起こすとは思ってもいなかったことでしょう。

ローライドスコープ
製造期間は1929年から1932年までの3年間で、「f4.5とf3.8」の2タイプがありました。
ローライフレックスシリーズでは唯一、フィルムの巻き上げが「ノブ式」となっています。
ロールフィルム6×6を最初に使用したカメラですが、使用するフィルムは120フィルムではなく、117フィルムです。
フィルム巻き上げ方
ボディ背面に「赤窓」と呼ばれる小窓があります。
フィルムを巻き上げる際は、フィルムの裏紙にプリントされた数字が赤窓に表示されるので、それを確認しながらフィルムを巻き上げる方式となっています。
Rolleiflex Original|スペック
・製造期間:1929-1932
・撮影レンズ:カールツァイステッサー75㎜ f3.8・f4.5
・ビューレンズ:ハイドスコープ アナスティグマット75㎜ f3.1
・シャッター:コンパーC#00 T・B・1~1/300秒
・サイズ:85×132×90
・重量:715g
・シリアルナンバー:1-199999
まとめ:記念すべき初代ローライフレックスの誕生
記事のポイントをまとめます。
- ローライフレックス・オリジナルは1929年に登場した記念すべき最初のモデルである
- 三眼ステレオカメラ「ローライドスコープ」をベースに設計されている
- ローライドスコープからレンズを一つ取り去り、縦配置にしてファインダーフードを上に置いた形がローライフレックスの原型である
- 「オリジナル」という名称は他のローライフレックスとの区別のために現在呼ばれているもので、発売名はローライフレックスである
- ローライフレックスの誕生のキッカケは「ローライドスコープからレンズを減らしてモノのレフレックスカメラを作れ」との提案からである
- 誕生の背景には創業者の一人、ラインホルト・ハイデッケと「ある人物」の会話がある
- 製造期間は1929年から1932年までの3年間である
- ローライフレックスシリーズでは唯一、フィルムの巻き上げが「ノブ式」である
- ローライフレックス・オリジナルはロールフィルム6×6を最初に使用したカメラである
- 使用するフィルムは120フィルムではなく、117フィルムである