ローライフレックス・スタンダードノイ|赤窓を復活させた廉価版

1939年に登場したノイは、1937年に発売された「ローライフレックス・オートマット」からオートマット機能を省いた簡易モデル、いわゆる「廉価版」として知られています。

このモデルは「ローライフレックス・オートマット」の外観と「ローライフレックス・スタンダード」の中身を組み合わせたような機種で、ローライの二眼レフカメラとしては第2次世界大戦前の最後のモデルとして位置づけられています。

特筆すべきは、オートマット機能を省いたことで「ローライフレックス 赤窓」機構が復活した点です。

この赤窓を使用してフィルム番号を合わせると、自動で巻き上げがストップする仕様となっており、使い方はスタンダードモデルと同じです。

記事のポイント
  1. ローライフレックス・スタンダードノイは、1939年に登場したオートマット機能を省いた簡易モデル。
  2. ノイは「ローライフレックス・スタンダード」の新しいバージョンで「赤窓」機構が復活している。
  3. 赤窓でフィルム番号を合わせた後は自動で巻き上げがストップし、使い方はスタンダードと同じである。
  4. ノイとオートマットは外観が非常に似ており、見分ける際のポイントとして、ノイには底面に赤窓が配置されていることが挙げられる。

赤窓復活!ローライフレックス・スタンダードノイ

ここではローライフレックス・スタンダード”ノイ”(以下:ノイ)について解説します。

1939年(昭和14年)に登場したノイは、1937年に発売された「ローライフレックス・オートマット」からオートマット機能を省いた簡易モデル、いわゆる「廉価版」ですね。

New:「ニュー」(英語)ではなく、「ノイ」と読む(ドイツ語)

外観は「ローライフレックス・オートマット」で、中身は「ローライフレックス・スタンダード」というような機種です。

また、ローライの二眼レフカメラとしては第2次世界大戦前の最後のモデルでもあります。

ノイ以降(戦後)に登場するのがローライフレックスの「3.5シリーズ」や「2.8シリーズ」であり、2.8A・2.8Bなどのように続いていきます。

  • 赤窓が復活
  • オートマットとの見分け方
  • ローライフレックス・スタンダード ノイ|スペック

赤窓が復活

ノイは1932年発売の「ローライフレックス・スタンダード」の新しいバージョンであるため、この名称になっています。

またオートマット機能を省いているため「赤窓」機構が復活しています。

赤窓でフィルム番号の➀を合わせた後は自動で巻き上げがストップするので、使い方はスタンダードと同じになります。

赤窓は底面(裏蓋)に配置されている

オートマットとの見分け方

パッと見では「ノイとオートマット」は見間違えてしまうほど似ています。

  • 底面に赤窓がある
  • レンズ間にシャッター・絞りダイヤルが無い
  • シャッターリレーズボタンにカバーがある
  • 上下2つのレンズ共にバヨネットが付いている

以上がノイの外観の主な特徴です。
オートマットと見分ける際は注目してみましょう!

ローライフレックス・スタンダード ノイ|スペック

スペック

・名称:Rolleiflex Standard New
・製造期間:1939-1941
・撮影レンズ:カール・ツァイス テッサー75㎜ f3.5
・ビューレンズ:ハイドスコープアナスティグマット75㎜ f3.1
・バヨネット:Ⅰ型
・シャッター:コンパーラピッドCR00 B・1~1/500秒
・サイズ:92×95×140
・重量:900g
・シリアルナンバー:806000-927999

まとめ:赤窓が復活したローライフレックス・スタンダードノイの特徴

記事のポイントをまとめます。

  • ローライフレックス・スタンダード”ノイ”は1939年に登場
  • オートマット機能を省いた簡易モデルとしての位置づけ
  • 「ノイ」はドイツ語で「ニュー」の意味
  • 外観は「ローライフレックス・オートマット」、中身は「ローライフレックス・スタンダード」
  • 第2次世界大戦前のローライの二眼レフカメラとしての最後のモデル
  • 赤窓機構が復活している
  • フィルム番号の➀を赤窓で合わせると自動で巻き上げがストップ
  • 赤窓はカメラの底面に配置
  • オートマットとの見分けが難しいほど似ている
  • ノイは「ローライフレックス・スタンダード」の新しいバージョン
  • シャッターリレーズボタンにカバーが存在
  • 二眼レフカメラの仕組みや構造を採用