Baby Rollei|ベビーローライ
ここでは「ベビーローライ」と呼ばれるモデルを解説します。
一般的なローライフレックスは「6×6版」であるのに対して、ベビーローライは「4×4版」で、フィルムはベスト版と呼ばれる「127フィルム」を使用します。
女子に人気!?
ボディサイズもローライフレックスを小さく「可愛らしい」姿で”おもちゃ”のような印象ですが、機能面では劣っていません。
その可愛らしい姿からベビーローライと呼ばれ、カメラ女子からも人気があります。
しかし「ベビーローライ」と言うの名はアメリカ市場向けに付けられた「愛称」であって、正式名称ではありません。
Rolleiflex 4×4 Type1
初代ベビーローライが最初に登場したは1931年(昭和6年)、ローライフレックス・スタンダードが発売される前年です。
機種自体は少ないのですが、意外と歴史は古いんですね。
名称は「Rolleiflex 4×4 Type1」。
ローライフレックス・オリジナルを原型として、4×4サイズに変更したものです。
フィルムの巻き上げには「赤窓」方式です。
タイプ1には、f3.5とf2.8の2つのモデルがありました。
また、ローライフレックスの中で「クランクレバー」を初めて取り入れたモデルでもあります。
ネームプレートには初期のRolleiflexの書体が使用されています。
Rolleiflex 4×4 Type2/Type3

4×4 Type2
1933年(昭和8年)にはタイプ1を改良したモデル、タイプ2が登場します。
主な改良点は、ビューレンズにカバーが付いたことと、シャッタースピードと絞りの目盛りが上部に表示されるようになっています。
タイプ2が登場した翌年の1934年には、早くもタイプ3が登場します。
主な変更点はシャッターが「コンパー」から「コンパーラピッド」になったこと。
この変更により、シャッタースピードが最速1/300秒だったのに対して、タイプ3は1/500秒となりました。
Rolleiflex 4×4 Type4
1938年(昭和13年)にはタイプ4が登場します。
ベビーローライの中では、第二次世界大戦前に作られた最後のモデルになります。
タイプ4でようやく上下のレンズ共にカバーが付けられ、撮影レンズ側にはバヨネットも装着されました。
Type1~4の見分け方
ベビーローライのタイプ1から4までは見た目で同じように見えます。
以下に区別ための特徴をそれぞれ記します。
タイプ1は
- ビュー・撮影レンズともにカバーが付いて無い
タイプ2は
- ビューレンズ側にのみカバーが付いている
タイプ3は
- 撮影レンズ外周に「COMPUR-RAPID」と表記されている
タイプ4は
- ビュー・撮影レンズともにカバーが付いている
- 撮影レンズにバヨネットが付いている
ローライフレックス 4×4 タイプ1|スペック
・名称:Rolleiflex 4×4 Type1
・製造期間:1931-1933
・撮影レンズ:カール・ツァイス テッサー60㎜ f3.5/f2.8
・ビューレンズ:ハイドスコープアナスティグマット60㎜ f2.8
・シャッター:コンパーC00 T・B・1~1/300秒
・サイズ:60×77×107
・重量:490-520g
・シリアルナンバー:127000-523000
ローライフレックス 4×4 タイプ2/3|スペック
・名称:Rolleiflex 4×4 Type2/3
・製造期間:Type2:1933-1934/Type3:1934-1938
・撮影レンズ:カール・ツァイス テッサー60㎜ f3.5/f2.8
・ビューレンズ:ハイドスコープアナスティグマット60㎜ f2.8
・シャッター:Type2(Type1と同じ)Type3:コンパーラピッドCR00 T・B・1~1/500秒
・サイズ:60×77×107
・重量:525-560g
・シリアルナンバー:127000-523000
ローライフレックス 4×4 タイプ4|スペック
・名称:Rolleiflex 4×4 Type4
・製造期間:1938-1941
・撮影レンズ:カール・ツァイス テッサー60㎜ f2.8
・ビューレンズ:ハイドスコープアナスティグマット60㎜ f2.8
・シャッター:コンパーラピッドCR00 T・B・1~1/500秒
・サイズ:60×77×107
・重量:540g
・シリアルナンバー:622000-734000